ルールブック記載の職業であなたは満足していますか?
未訳サプリメント「The 1920's Investigator's Companion」に出てくる
1920's Occupations(1920年代の職業)」の紹介記事です。


 みなさんはルールブックのP.23に記載されている「職業のサンプル」の選択の幅の少なさや、他の職業との明確な差別化(*1)がなかなか取り難いことで不満を感じたことはありませんか?(*2)

 そんな貴方にお勧めなのがChaosiumから出版されている未訳サプリメント「The 1920's Investigator's Companion」に出てくる「1920's Occupations(1920年代の職業)」です。
 ここにはなんと職業が130種以上!も掲載されているのです。そしてその職業全てに短い解説文と、その職業における一般的な収入ランク、コンタクトやコネ、習得可能技能、そして特殊ボーナスが記載されています。

 では具体的にはどんな職業が掲載されているのでしょうか? ここで全てを羅列する訳にもいかないので、幾つかピックアップしてみましょう。
 法の執行者…警官、刑事、鑑識、私立探偵、連邦捜査官、保安官、賞金稼ぎなど。
 学問の追求者…学生/インターン、教授/教師、研究家、フィールドワーカーなど。
といった感じです。これがあと120種以上もある訳ですから、選択の幅は広いですよね。(*3)

 そしてルールブックでは職業如何に関わらず一律1D10で決定している訳ですが、ここでは違います。職業ごとに収入ランクというものが指定されており、そのランクによって年収が変化するのです。ランクは、貧困・下・下の上・中の下・中・中の上・上・富裕の8段階に別れています。貧困層の年収は0$〜250$ですが、富裕層の年収は75000$以上となっていて、その差は歴然ですね(*4)。

 では次にコンタクトやコネにはどんなものがあるのでしょうか? これはそれこそ職業によって様々(*5)ですので、上で挙げた職業の中から幾つか選んで例示するに留めます。
 警官…法の執行者、地元の商店主や住民、(もしかしたら)犯罪組織
 刑事…法の執行者、検死官事務所、(もしかしたら)犯罪組織
 私立探偵…様々な法の執行者や犯罪関係者、新聞社資料室、電話交換手、秘書
 教授…同分野の学者、大学、図書館など
 フィールドワーカー…同分野の学者、財団からの助成金、ニュースメディア、外国政府の役人、スポンサー企業、後援者
といった感じで、職業ごとに自然とイメージが湧いてきますよね。

 職業ごとの習得可能技能はここで例示しても、ただの技能の羅列になってしまうので省略します。

 で、最後に職業による特殊ボーナス(*6)ですが、これは本当に様々です。舞台俳優や映画スターならAPPが上昇しますし、肉体を使う職業ではSTRやCON、SIZが上がる場合もあります。社会的な地位の高い職業には、<信用>にボーナスがつくことが多く、犯罪者系の職業にはEDUが下がる傾向もあります。また、法の執行者や医療関係者といった怪我人や死体を目撃する機会も多い職業には、それらを目撃することによる正気度喪失への耐性があることが多いです。ここに挙げた以外にも、特殊ボーナスの種類は数多くあります。

 どうですか、魅力的に感じたでしょうか?それとも、必要ないでしょうか? もし興味を持たれたら、ぜひ「The 1920's Investigator's Companion」(2370)を実際に手にとってご覧になってみてください。もちろん英語ですが、職業の記述部分は単語の羅列のようなものですし、説明文も短くまとまっているのでさほど労は必要としないと思います。


*1 収入などの決定も職業如何に関わらず一定ですしね
*2 もちろん独自にデータやハウスルールなどを製作しているキーパーの方もいらっしゃると思います。ですが、リサーチには手間がかかりませんか?
*3 とはいえ、中には誰が選ぶんだ?というような職業もありますが。1920年代当時のあらゆる職業を集めているという感じでしょうか。
*4 まぁ、実際に収入ランクが「貧困」や「富裕」である職業は極一部に限られますけれど。ちなみに上で挙げた職業の中では、学生/インターンの収入ランクが「貧困〜下の上」となっています。学生で収入が0$だとしたら、アルバイトもせず親からの仕送りで何とか生活しているといったところなんでしょうかね。
*5 コンタクトやコネが無い職業ももちろん僅かですが存在します。が、大抵の職業には何らかのコンタクトやコネがあります。
*6 「ボーナス」と書きましたが、マイナスのボーナスも無論あります。初めからなんらかの恐怖症を持っていたり、正気度が下がっていたり、EDUが下がったりなどなど。
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